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富士通がエアバスらとイギリス陸軍の次世代情報通信システム計画コンペに参加

富士通がエアバス、タレスのイギリス法人とチームを組み、イギリス陸軍の次世代戦術情報通信システム「LE TacCIS」計画を担当する業者選定コンペに参入することが明らかになりました。エアバスが2021年3月9日(現地時間)にロンドンで発表したもので、3社は協力して「LE TacCIS」受注を目指す覚書に署名したと伝えています。

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イギリス陸軍の「LE TacCIS(Land Environment Tactical Communications and Information Systems)」は、イギリス国防省が2016年に「Morpheus」としてスタートさせた次世代型の戦術情報通信システム。2020年10月に現在の名称となりました。

人工衛星やコンピュータネットワークの発達により、軍事作戦は高度に情報化されたものに進化しました。戦術情報通信システムは、これまで以上に作戦遂行で大きな要素を占めるようになっています。

地上部隊の指揮官は、作戦を成功に導くために、豊富な情報をより素早く取得できるシステムを求めています。「LE TacCIS」は、部隊の置かれた環境や目標の状況などの複合的な情報を高速大容量の通信で取得し、指揮官が素早く的確な意思決定を可能にするシステムを目指します。

人工衛星や無人機、レーダーなどから入手した情報を共有し、各部隊や装備に戦術情報を伝達することで、複合環境(マルチドメイン)での戦術行動を可能にします。これにより、効率的かつ損耗の少ない作戦遂行を実現しようというものです。

エアバスはこの「LE TacCIS」計画を受注するため、情報通信技術に強みを持つ富士通、レーダーをはじめとする各種センサー技術に豊富な実績を有するタレス・グループのイギリス法人、タレスUKと「イケロス(ICELUS)」コンソーシアムを結成して受注を目指すことに。イケロスとはギリシャ神話における夢を司る神オネイロイの1柱で、悪夢を生むとされるポベートールの別名です。

イケロス・コンソーシアムは「LE TacCIS」計画で、開発を主導するシステムインテグレータとしての受注を目指します。受注業者の決定・契約は2023年~2024年になると見込まれています。