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カリフォルニア大学が大手出版社エルゼビアと和解し全論文をオープンアクセス化

2021年3月16日、カリフォルニア大学が、世界最大の学術雑誌出版社であるエルゼビアとオープンアクセス協定を結んだと発表しました。カリフォルニア大学は2019年以降、エルゼビアとの主張の違いから購読契約を完全に打ち切っていましたが、今回はその溝を埋めて双方が納得する合意に達したとのことです。

高額すぎる購読料を嫌ってエルゼビアなどとの論文購読契約を打ち切る大学が続出 - GIGAZINE

そういった中で、カリフォルニア大学はエルゼビアとの契約更新に際し、「以前までのペイウォール契約を廃止し、カリフォルニア大学の研究者が発表した論文は無料で全世界に公開すること」を条件にエルゼビアと交渉していましたが、これに対しエルゼビアは「年間約1000万ドル(約11億円)の購読料に加え、論文著者にも掲載料を求める」と要求。カリフォルニア大学は「知識はお金を払うことができる人のみに公開されるべきではない」として交渉は決裂し、エルゼビアはアメリカで出版される論文のおよそ10%を担う最大手顧客を逃すこととなりました。

科学論文を出版するエルゼビアとの購読契約を完全に打ち切ったとカリフォルニア大学が発表 - GIGAZINE

しかし今回、カリフォルニア大学はエルゼビアと相互に有益な合意に達し、改めて4年間の契約を結んだと発表しました。カリフォルニア大学は自身の主張を通し、この契約によりエルゼビアの学術雑誌に掲載されたカリフォルニア大学の全ての研究論文がオープンアクセスジャーナルとなったと発表しています。

なお、この契約に際しては引き続き論文著者に対し150ドル(約1万6000円)~9900ドル(約108万円)の掲載料が求められています。しかしすべての掲載料は10%~15%割引され、1000ドル(約11万円)まではカリフォルニア大学図書館が負担するとしています。不足分がある場合は論文著者に連邦政府助成金の余剰資金があるかどうかを尋ね、無い場合は図書館が全額負担するとのこと。この仕組みは連邦政府助成金のポリシーにも準拠しており、「公的資金による研究を広く一般に公開する」という大学側の公約を示すものであるとカリフォルニア大学は説明しています。

また、研究者はエルゼビアに論文を掲載する際にオープンアクセスとすることを拒否でき、必要に応じてペイウォールコンテンツとして掲載するという選択も可能。論文はクリエイティブコモンズライセンス(CC BY)が付けられ、改変・営利目的での使用禁止(CC BY NC ND)を選択することも可能です。

数多くの大学が出版社と協力して学術出版の変革を目指しており、カリフォルニア大学はそのリーダー的役割を担ってきました。カリフォルニア大学バークレー校の図書館司書であり、今回の交渉チームの共同議長であるジェフリー・マッキー・メイソン氏は「今回の契約は画期的な合意であり、エルゼビアとの協力無しでは実現しませんでした。カリフォルニア大学の知識を自由に広めることで、世界で最も差し迫った問題に対する新しい解決策が生まれるでしょう」と述べています。