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電気でお湯をわかす「エコキュート 」は節約になる?長所・短所をコロナに聞いた

お風呂や台所など、日常生活でお湯を使う場面はけっこうあるものです。一般的にはガス給湯器を使用している家庭が多いですが、オール電化住宅などでは、電気の力でお湯を沸かす給湯器「エコキュート」が活躍しています。

コロナ プレミアムエコキュート CHP-HXE37AY3

CMなどで名前を聞いたことはあるかもしれませんが、ガス給湯器との違いなどが気になる人たちもいるはず。

エコキュートは、日本ではパナソニック・三菱電機・ダイキン・コロナ・日立・東芝などのメーカーから発売されています。そのなかで、世界で初めて家庭用のエコキュートを開発した株式会社コロナの開発者・広報担当者に話を聞きました。

◆年間で浴槽約18杯分を節水

電気の力でお湯を沸かすエコキュート。その仕組みとガス給湯器との違いを、株式会社コロナ・技術本部の諸橋徳子さんはこう解説します。

「エコキュートは、屋外に設置されたヒートポンプユニットと貯湯(タンク)ユニットからなる家庭用の電気給湯器です。ヒートポンプ内で汲み上げた大気中の熱と電気の力を利用してお湯を沸かし、タンクから家庭内のお風呂や台所の水道などへお湯を供給します。

この方法が、配管の下から火を当てて水を温める一般的なガス給湯器との大きな違いです。また、日中よりも割安な深夜電力を使い、お湯を貯めておけるのも特徴です。初期費用が割安で設備も小型なガス給湯器とは対照的に、設置費用などはかかりますが、長期的なランニングコストの削減も見込めます」(諸橋さん)

コロナ社の調べでは、標準搭載されている機能「ふろ湯量節水」を使うと、200Lの浴槽で年間約18杯の節水となり、水道代も年間で1500円分お得になるというデータもあります。

◆最大のネックは、設備に数十万円かかること

一方、最大のネックは初期費用がかかること。価格コムでエコキュートの実勢価格を調べると、本体価格が約18〜35万円(メーカー問わず、型落ちも含む)。工事費込みで35〜55万円としている業者もありました。光熱費を抑えられても、元は取れるのだろうか?と不安になりますよね。

とはいえ、ガス給湯器だって本体価格10〜20万円はかかるので、今から家を新築するとか、ガス給湯器が壊れてしまった時に「この機にエコキュートに替えるか」という選択はありそうです。

◆東日本大震災でも活用された

また、家計にうれしいだけではなく、家族が安心・安全で暮らせるさまざまな機能もあるとのこと。

「コロナのエコキュートは、1~2人家族向けの180Lから4~7人家族向けの460Lまで、家族構成に合わせて4種類の大型タンクを選べます。タンクには家庭内に引く取水栓とは別に非常用取水栓があり、停電時や災害時でも貯めておいた水を利用できます。東日本大震災の発生時も、この機能を活用したという声がありました。

また、2020年には子育て世帯向けの機能をいくつか追加しました。開発にかかわる私も、育児休業中にひらめいたアイデアを提案しました。例えば、お子さんとの入浴時に急に熱いお湯が出るのを防ぐ機能『ふろ自動一時停止』はその一つ。ほかにも、人感センサーや水位センサーにより湯船に浸かっているかどうかをランプで知らせる機能や、浴室の音を台所側でモニタリングする機能に加えて、スマートフォンから遠隔でお湯張りなどが行えるアプリもリリースしています」(諸橋さん)

◆電力会社からの提案で、研究・開発

コロナ社の手がけるエコキュートは、今年で2001年の販売開始から20年を迎えます。その開発秘話について、同社の広報室部長・杉本昌義さんに聞きました。

「開発にかかったのは、販売開始までの1年ほどでした。もともと、それ以前に電力会社から『電気を活用した給湯器を開発できないか』と提案されて研究は続けており、実際の製品開発は、自動車部品メーカーであるデンソーと共同で行いました。通常の製品と比べると、開発期間がだいぶ短かったのは苦労した点です。二社間で進めるために、コロナ本社のある新潟県とデンソーが本社を構える愛知県をそれぞれの社員が行き来し、多くの社員が関わるほどの一大プロジェクトでした」(杉本さん)

ここ数年は、政府による省エネルギー推進の流れを受けて、住宅設備業界で関心の高まっているエコキュート。2020年からは「つぎの快適を作ろう。CORONA」をキャッチコピーとして、品質や機能などの向上に務めているといいます。

◆コロナ禍で、ちょっと落ち込んだ関係者も…

そして、コロナ社といえば気になる話題がもう一つ。今なお収束の兆しがみえない新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年6月には、新潟日報に掲載された広告「キミのじまんのかぞくは、コロナのじまんのしゃいんです」も注目されました。

「正式名称の『COVID-19』ではなく“コロナ”の略称が世間的に先行する中で、社員の子どもたちが落ち込んでいると聞いた代表取締役・小林一芳の一存で出稿を決めました。そもそもの社名の由来は太陽の『コロナ』であり、生命の根源を表しています。世間の声にひるむことなく頑張ってほしいというメッセージで、うつむきがちだった社員たちも前を向いて仕事へ取り組めるようになったと思います」(杉本さん)

省エネにも役立つ家庭用の電気給湯器をはじめ、私たちの暮らしを身近に支えてくれているコロナ社。今回、メインで取り上げたエコキュートはもちろん、その背景にある思いも含めて、検討してみるのもよいかもしれません。