アップルは数年ぶりの世代交代となる新Apple TV 4Kと同時に、デザインが刷新されたリモコンSiri Remote(第2世代)を発表しました。セット販売のみならず単品でも6500円(税別)で販売される予定(4月30日〜)ですが、脇役ながらも興味深いアップデート内容となっています。 まず注目すべきは、新たに実装された円形のクリックパッドです。第1世代モデルではTouchサーフェスつまりタッチ操作のみでしたが、この新方式UIはクリック感のある上下左右の物理ボタンに近い操作にも対応。さらにスワイプで番組や音楽のプレイリストを流し見することや、外周をなぞることで早送りや巻き戻しも可能です。つまりiPod Classicのクイックホイールにタッチパッドや十字キーを足したような進化形となっています。 またSiriのボタンが右側面に移された一方で、テレビ側の電源や消音ボタンも追加されています。開発者向けtvOS 14.5ベータ版からも「中央ボタン」(おそらくクリックパッドの中央)などの手がかりが見つかっていましたが、前モデルではタッチ操作に偏りすぎとの声もあった操作系を物理ボタン重視に寄せた印象があります。 その一方で、アップルが失せ物追跡タグAirTagに搭載したU1チップが新リモコンに内蔵されていないことは、テックメディアThe Vergeがアップルに確認を取ったとのことです。またサードパーティ製品にも開放された「探す」アプリに関しても製品ページに言及がなく、対応していない模様です。 家の中でよく見失う代表格のリモコンには、高精度な位置検出を可能とするUWB(超広帯域無線)技術を使ったU1チップが組み込まれるとの予想もありましたが、アップルとしては「AirTagを別途お買い上げの上で付けてください」という意図かもしれません。
2021-04-21 01:22:15