TikTok(ティックトック)は米国時間4月27日、コンテンツモデレーションやレコメンデーション、プラットフォームセキュリティ、ユーザープライバシーに同社がどのように取り組んでいるかを外部の専門家に示すセンターを欧州に設置すると発表した。
欧州Transparency and Accountability Centre(TAC、透明性・説明責任センター)は2020年の米国センター開所に続くもので、米国同様、同社の「透明性へのコミットメント」の一環と位置づけられている。
米国TACを発表してすぐにTikTokは米国でコンテンツ・アドバイザリー・カウンシルも設置した。そして2021年3月に異なる複数の専門家で構成される同様のアドバイザリー機関を欧州にも設けた。
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そして今、欧州TACを設置することで米国におけるアプローチを完全に再現している。
これまでに専門家や議員など70人以上がバーチャルの米国ツアーに参加した、とTikTokは述べた。このツアーでは参加者はTikTokの業務の詳細を学び、安全性やセキュリティに関する慣行について質問することができる。
ショートビデオのソーシャルメディアサイトであるTikTokは近年、人気が高まるにつれ、コンテンツポリシーや所有構造をめぐって厳しい視線が注がれてきた。
TikTokが中国テック大企業の所有で、かつ中国共産党が定めるインターネットデータ法の対象となっていることから、米国における懸念は主に検閲のリスクとユーザーデータのセキュリティについてだった。
一方、欧州では議員や当局、市民社会が子どもの安全とデータプライバシーに関する問題などを含む幅広い懸念を提起してきた。
2021年初めに注目を集めたケースでは、TikTokでコンテンツチャレンジに参加していたとされているイタリアの少女の死を受けて、同国のデータ保護当局が緊急介入した。その結果、TikTokはイタリアのプラットフォームで全ユーザーの年齢を再度チェックすることに同意した。
2021-04-27 20:49:32