VRカンファレンス VIVECON 2021で、HTCがPC VRヘッドセットの新製品 HTC VIVE Pro 2 、およびオールインワン型のHTC VIVE Focus 3を発表しました。
VIVE Pro 2 は5K (片目につき2448 x 2448)解像度、120度 視野角、最大120Hzリフレッシュレートの低遅延RGB液晶ディスプレイを採用し、表示品質が旧機種より大幅に向上しています。
初代 HTC VIVE Pro のディスプレイは片目につき1440 x 1600ピクセル。VIVE Pro 2 は初代の約2.6倍の画素数になり、初期のVRで制約だった黒い網目、いわゆるスクリーンドアエフェクトも「ほぼ根絶」しました。
視野の広さも初代の最大110度からVIVE Pro 2では120度へと拡大しています。リフレッシュレートは初代の最大90Hzから120Hzへ (ワイヤレスアダプタ接続時は90Hzまで)。
ディスプレイ性能としては、HTCによればVRヘッドセットで初めてDSC (Display Stream Compression)にも対応。DSCは高精細ディスプレイ等の映像伝送時に使われる圧縮規格で、映像信号に対して人間の視覚的には「実質」ロスレス、つまり非可逆な圧縮をかけ、高精細・高リフレッシュレートの映像伝送を可能にします。
VIVE Pro 2の場合、映像信号は両目で5K (4896 x 2448) @ 90Hzや120Hzという大容量・広帯域が必要になるため、低圧縮率ながらほぼリアルタイムのDSC伝送を使うことで、実際の最大帯域よりも多くのデータを送信できることになります。VIVE Pro 2 の接続規格はDisplayPort 1.2以降。
トラッキングは従来どおり SteamVR Tracking 2.0を採用。ルームスケールでは4つのベースステーションを使うことで、最大10 x 10mのフリーローミングに対応します。
取り外し可能なイヤホンは「ハイレゾ認証」取得。USB-C接続で市販のヘッドホンにも対応します。
価格はヘッドセット単体で749ドル(予約価格)。国内代理店のアユートでは希望小売価格 10万3400円ですでに予約受付を開始しています。出荷は6月下旬予定。
ベースステーションやコントローラも含むフルセットは後から8月ごろに発売予定です。
2021-05-12 03:25:26