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Apple TV 4Kのキャリブレーション機能、画質が悪くなる場合もあるらしい

やってみる価値はあるけど、良くなるかどうかはケースバイケース。

先月、Appleは新しいApple TVを発表し、tvOS 14.5に独自のカラーキャリブレーション機能を新たに搭載しました。仕組みとしては、互換性のあるiPhoneを画面にかざして一連のカラーを点滅させるだけで、テレビのカラーバランスを調整できるというものです。ですが、ことはそれほど単純ではないかもしれません。

実際のテレビでテストしてみると様々な結果に

プロのテレビキャリブレータであるVincent Teoh氏は、この機能をテストした様子をYouTubeに投稿しました。Teoh氏は2台の初代Apple TV 4KとiPhone 12 Proを使い、LGの有機ELテレビ「C9」、サムスンのQLEDテレビ「Q80T」、ソニーのLED液晶「XH90(X900H)」、そして約4万2000ドル相当のソニーのリファレンスモニター「BVM-HX310」でキャリブレーション機能を試し、色精度が向上するかを確認しました。また、素人目にはわからないほどの微調整になるものの、プロ用のキャリブレーションツールでも測定しました。

Teoh氏のテストでは、Appleのキャリブレーション機能の結果はまちまちで、色精度が悪くなるものもありました。例えばサムスンのテレビでは、キャリブレーションによって色精度は向上しましたが、画面全体が青みがかってしまいました。ソニーの場合は、全体的な色精度を悪化させながらも、画像をよりクールなトーンへと変化させました。

最も良い結果となったのはLG製テレビで、トーンがシフトすることなく色精度が改善されました。一方で、4万2000ドル(約458万円)のリファレンスモニターはいじらない方が良かったでしょう。不正確な画像に「補正」されてしまい、リファレンスとしての役割が達成されなくなりました。総合して考えると、Appleのキャリブレーションは映画制作者やビデオクリエイターが使用する標準的なD65光源での白色点よりも、やや青い白色点を採用していると考えられます。

もう一つの問題は、テレビ側がどのプリセットモードでキャリブレーションを実行しているかです。お使いのテレビに合わせて最も正確なものを使っていれば、あまり大きな変化は感じられないかもしれません。しかし、いわゆる標準モードのような精度の低い設定でキャリブレーションを行なっている場合、Appleのキャリブレーションは大きな改善をもたらすものの画質は犠牲になるとTeoh氏は考えています。色精度は向上しますがこの補正はやや過剰気味で、ポスタリゼーション(色の階調が滑らかになる代わりに、帯状の色差ができてしまうこと)が発生してしまいました。また、有機ELディスプレイかLED液晶ディスプレイかでも、異なる結果をもたらします。これらの結果はCNETが実施したテスト結果とも一致しており、同機能によって画像や色精度が向上する場合もあれば、そうでない場合もあるようです。

言い換えれば、Apple TV 4Kのカラーキャリブレーション機能はしっかりと動作し使い方も簡単ですが、テレビ側で正しいプリセットを選択したり、カラーについての基礎的な知識を持つことに取って代わるものではありません(そうした知識は映画や動画制作を行なう人の範疇なので)。正しいプリセットを選んでからキャリブレーションを試せば、どう画質が変化するかを確認することができます。ワンストップなソリューションというのは、いつまでたってもうまくいかないものなのです。