新品互換用パソコン バッテリー、ACアダプタ、ご安心購入!
ノートpcバッテリーの専門店



人気の検索: ADP-18TB | TPC-BA50| FR463

容量 電圧 製品一覧

スペシャル

Googleが独禁法訴訟で約300億円を支払いプラットフォームの運用変更を強いられる

Googleは広告プラットフォームをめぐって独占禁止法違反でフランス当局から訴訟を起こされていましたが、2021年6月7日にGoogleが和解に応じたことが報じられました。Googleはフランス規制当局に2億7000万ドル(約295億円)を支払うとともに、当局の提案を受け入れ広告プラットフォームの慣例を全面的に見直すことになります。

ウェブサイトの運営者が広告をウェブサイトに表示する際、主に「広告主に直接広告枠を販売する」という方法と、「さまざまなウェブサイトが多くの広告主に対して広告枠をオークション形式で販売する」という方法の2つがあります。後者はプログラマティック広告と呼ばれ、近年のデジタル広告の中心となっています。プログラマティック広告ではさまざまな「取引所(エクスチェンジ)」を通して広告枠をオークションにかけますが、通常は1つのサーバーによってオークションと落札価格が調整されます。

2021年6月時点でGoogleは広告配信の管理に「Googleアドマネージャー」というサービスを提供しています。Googleアドマネージャーは2018年にスタートしたサービスで、それまでに利用されていた広告配信管理ツールの「DoubleClick for Publishers(DFP)」とエクスチェンジの「DoubleClick Ad Exchange(AdX)」を統合したものとなっています。規制当局は、この統合によって他のエクスチェンジにはない特権をGoogleが得ることになったと主張しました。

規制当局の主張は大きく分けて2つ。まず、GoogleはDFPとの連携によってAdXがよりうまく機能することを理解した上で統合を行い、落札価格といった重要なデータを2つの間で共有させました。Googleアドマネージャーのネットワーク内では、サードパーティーのエクスチェンジもオークションに参加しますが、Googleは共有されたデータをもとに「最適な落札価格」を予測。他のエクスチェンジと競合した時にこのデータを利用したとのこと。

また、AdXのプラットフォームはDFP上の競合するアドサーバーに対し部分的な相互運用しか認めておらず、AdXは広告主の需要に対し特権的にアクセスできるにもかかわらず、競合他社に対しては「公正な競争を可能にする基準」を採用していたとも当局は述べています。つまり、Googleはアドマネージャーを通してウェブサイト運営者が「管理ツール」と「エクスチェンジ」の両方にアクセスできるという大きなメリットを提供しておきながら、競合するエクスチェンジにはアドマネージャー上の十分な相互運用を可能にしていないことが問題視されたわけです。

当局との和解によりGoogleは罰金を支払うだけでなく、以下の3点を含む提案を受け入れました。

1:データアクセスの改善

アドマネージャーを使用してアドエクスチェンジに参加する全ての購入者がオークションのデータに平等にアクセス可能にする方法を考案すること。

2:アドマネージャーの柔軟性を高めること

これにはデリケートなカテゴリの広告に対して価格設定ルールのカスタムを可能にしたり、アドマネージャーとサードパーティーの広告サーバーの相互運用性を改善することが含まれます。

3:透明性を確保すること

当局は「GoogleがサードパーティーのSSPのデータを使用し、他のSSPが再現できない方法で自分のエクスチェンジの落札価格を最適化しないこと」を求めました。Googleは「パブリッシャーの広告サーバーとアドエクスチェンジをGoogleアドマネージャーに統合し、ファーストプライスオークションに移行することで、複雑さをなくし、すべての人にとって公平で透明な市場を作ること」を約束しています。

Googleが行った上記の約束はフランスでのみ拘束力を持つものですが、今回の和解が1つの事例となり、今後フランス国外でも同様の内容が認められる可能性があります。なお、フランスの訴訟とは別に、Googleの広告事業はアメリカでも独占禁止法違反で調査されている最中です。