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リチウムイオンバッテリーが劣化するメカニズムが解明される

スマートフォンや電気自動車などの電源として用いられているリチウムイオンバッテリーは、使い続けると容量が低下していくことが知られています。そんなバッテリーの劣化メカニズムが、スタンフォード大学の研究チームによって解明されました。

研究チームによると、リチウムイオンバッテリーの劣化は、リチウムイオンバッテリーに含まれる酸素が漏れ出すことで起こるとのこと。しかし、500回の充電サイクルで漏れ出す酸素の量は全体の6%で、1回の充電サイクルごとに漏れ出す酸素の量が少なすぎることから、そのメカニズムは観察されてきませんでした。そこで今回の研究では、酸素の損失によって変化する周囲の粒子の化学的性質や構造を観察することで、酸素が漏れ出すメカニズムを間接的に観察しました。

研究チームは、さまざまな回数の充電サイクルをこなしたリチウムイオンバッテリーを分解し、ローレンス・バークレー国立研究所の特殊なX線顕微鏡を用いて、10億分の1メートルのスケールでリチウムイオンバッテリーを構成するナノ粒子の構造を観察しました。

研究チームによると、これまで、リチウムイオンバッテリーの酸素は、ナノ粒子の表面から漏れ出すと考えられていたとのこと。しかし、今回の観察の結果、酸素は最初にナノ粒子の表面から漏れ出した後、ナノ粒子の内側からも漏れ出すことが判明しました。加えて、ナノ粒子同士が塊を形成している場合、酸素が漏れ出す量が少なくなることも明らかになりました。

さらに、研究チームは「酸素を失ったナノ粒子は、最密構造を形成するために内側へ崩壊する」と予想し、酸素を失った後のナノ粒子の構造変化をコンピューターシミュレーションで解析しました。その結果、予想に反して「ナノ粒子を構成する金属イオンは移動するものの、ナノ粒子の構造は変化しない」ということが判明しました。

研究チームの一員であるウィル・チュエ氏は、「この金属イオンの再配列は、酸素の不足によって引き起こされ、時間の経過とともにバッテリーの電圧と効率を低下させます。私たちはこの現象の概要を以前から知っていましたが、メカニズムは不明でした」と、今回の発見に喜びを示しています。

また、チュエ氏は「今回の研究による科学的な理解は、酸素損失とその損傷効果を軽減する新しい方法の開発につながる可能性があります」と、リチウムイオンバッテリーの劣化を軽減する研究への意欲を語っています。