クラウド?いやいや、そのMacで動きます。
MacでWindowsを含む、さまざまなOSを動かすことができる仮想化ツール「Parallels Desktop」。その最新バージョンとなる「Parallels Desktop 17 for Mac」が公開されました。
対応ハードとOSの拡充、パフォーマンスの向上。そしてOS間のシームレスな連携機能など、さまざまな機能が強化されています。
「macOS 12 Monterey」と「Windows 11」をサポート
アップデートの目玉はいくつかありますが、この時期に気にすべきは対応OS。
「Parallels Desktop 17 for Mac」は、今後公開が予定されている「macOS 12 Monterey」と「Windows 11」へ対応。「macOS 12 Monterey」は正式リリース後、ホストとゲスト両方をサポートし、Windows 11も正式リリース後からサポートを行なうとのこと。
macOSもWindowsも。どちらも最新環境を操れるというわけで、PCの乗り換えでも安心!なやつですね。
M1 Macでの他OS動作もサポート。ただし条件もあり
一番気になっているのがこれかも?な「M1Mac、お前Windowsいけんのか?」ってところです。ざっくりいうといけます。
ただ、お手持ちのWindowsがインストールできるわけでなく、現状はARM系CPUをサポートした「Windows 10 Insider Preview」を用意する必要があるのでそちらは注意が必要。また、Windows 11のコンシューマー版でARMをサポートするか?は今後Microsoftの方針にかかってくる感じですね。
あと、IntelMacが幅広いOSの仮想化をサポートしているのに対して、M1Macで走らせられるのはWindowsに限らずARM64のOSに限られるのでそちらも注意しましょう。
パフォーマンスも向上。既存ユーザーもアップデートしたほうが良い。これは速い!
毎年のことですがパフォーマンスも向上しています。ざっと並べると…。
対象:すべてのMacで
・Parallels Desktop 17によるWindows及びおLinuxのレジュームが最大38%高速化
・OpenGLのグラフィックスが最大25%高速化
・2Dグラフィックスが最大25%高速化
対象:M1チップ搭載Macで
・Windows 10 Insider Previewの起動が最大33%高速化
・Windows 10 Insider Previewのディスクパフォーマンスが最大20%高速化
・DirectX 11のグラフィックスパフォーマンスが最大28%高速化
対象:Intelチップ搭載Macで
・macOS BigSur以降、仮想マシンのネットワークパフォーマンスが最大60%高速化
とのこと。また、新機能として、
・Macに応じた最適なパフォーマンス設定
・シャットダウン、アップデートのインストール、サインイン時のウインドウ表示に対応
・OS、アプリを跨いでのテキストやグラフィックのドラッグ&ドロップ
なども追加されました。
実際に仮想Windowsがスリープ状態から、Power Pointを数秒で起動するテストや、MacとWindowsアプリを跨いで画像をドラッグ&ドロップするテストを見たのですが、それらは実にスムーズ。ほんとに別のOSが走っているの?ってレベルだったので、既存のParallelsユーザーもアップデートする価値はあるように感じましたね。
色々なサービスがクラウド化されて、Windowsすらクラウドで走る時代になりましたが、「Parallels Desktop 17 for Mac」でのパワフルな描画処理やハイレスポンスな挙動は、実作業では大きなアドバンテージとなるはず。
たとえば「Parallels Desktop 17 for Mac」を用意すれば、「仕事にはMacを使いたいけど、Windowsゲームも遊びたい!」「Windowsで使っていたフリーソフトに慣れすぎて恋しい」なんて欲張りニーズへも、1台のMacで応えられるわけです。便利だし、デスクの上もコストも抑えられますよ。
「Parallels Desktop 17 for Mac」価格は年額のサブスクリプションで8,345円から。旧バージョンからのアップグレードでは5,204円となっています。フル機能を14日間使える無償トライアルも利用できるので、気になった方は試してみましょう。
僕もちょっとM1のMac miniでの使用感、チェックしてみよ〜っと!