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鍵はコンテンツ? 数々のヒット商品を出してきたソニーが、今度はEV界への参入を検討

ソニーは、1979年にウォークマン、1984年にディスクマンを導入させて、我々の音楽の聞き方を変えた。さらに、1985年にハンディカムを登場させてカムコーダーの市場を大きく変え、1994年には、プレーステーションを世界のヒットにさせてゲームの世界を変身させた。1999年に、人工知能AIを採用する「アイボ」というペットロボットを発表。ユーザーが自らプログラミングすることが可能な初のロボット犬だった。

言うまでもなく、ソニーはそういう画期的な商品(ハード)を世に送り出してきただけでなく、「スパイダーマン」や「メン・イン・ブラック」などのコンテンツの領域でも多くの映画フランチャイズを持つ多彩な企業になっている。

そして、これからは電気自動車(EV)の世界にチャレンジするらしい。

先週、ラスベガスで開催されたテクノロジー見本市「CES 2022」でソニーの吉田憲一郎社長は、SUVタイプの試作車「VISION-S 02」をデビューさせると同時に、EVの事業化を検討するために、新会社「ソニー・モビリティ」を2022年春に設立すると発表した。実は2020年に、初めて公開した試作車「VISION-S」の公道試乗を通じて、EVの事業化に向けた本格的な動きを表明していた。今回のEV参入のニュースで、1月5日には東京株式市場でソニーグループ株は一時、前日比700円(5%)上昇した。

今は、「リビアン」や「ルーシッド」などの数多くのスタートアップがEV事業に突入してきているけど、正直な話、これからのEVの室内エンターテイメントのレベルをあげるのに不可欠な要素は音楽、映画、ゲームのコンテンツ。だから、それらをふんだんに持っているソニーほどぴったりの会社はないと思う。ソニーも「EVでエンターテイメントを外に持ち出す」と言っている。

さて、CES会場で発表されたVISION-S 02はどんなクルマだったのか。フロントデザインは、ポルシェ・マカンとランボルギーニ・ウルスのスタイリングを足して2で割ったような印象に見えるけど、ソニーが初めてSUVを作ったとは思えないほどしっかりデザインされている。はっきり言って、あまりにもよく出来るので、いくらソニーが「EV事業化への参入を〈検討〉している」と言っても、市販は近いような気がする。

最初のVISION-Sと共通のEV・クラウドプラットフォームを採用し、7人の乗員が乗れる広い室内をオファーすることによって、さまざまなライフスタイルのニーズに合う車両を提供しようとしている。とにかく搭載される先進技術は目が点になるほど凄い。EV界の兄役のテスラがすでに搭載している OTA (Over The Air) 、つまり 「WiFi」 によるアプリやセキュリティのアップデートのような最新技術は、VISION-S 02にも採用されているし、ToF(Time Of Flight=飛行時間)方式の距離画像センサーを使ったドライバー認証やモニタリング機能を採用。

また、高感度・高精細のイメージセンサーやLiDAR(レーザー画像検出と測距)などを周囲360度に張り巡らすによって、周りの環境を瞬時に認識できる。最近、多くのクルマが採用するようなジェスチャーコマンドや音声案内にも対応するほか、車両のディスプレーの種類や加減速音を個別に設定できる。もちろん、自動運転レベル3以上の機能も備えているので、国内外でテストしてきている。

20年のCESにデビューしたVISION-SのプラットフォームやEVパワートレーンを採用するVISION-S 02の室内外のデザインは、ソニー社内のデザイナーが担当したけど、同車の製造や公道テストはオーストリアのマグナ・シュタイア社が行ったという。

つい最近、トヨタが「2030年までに30台のEVを出す」と発表したように、動きの速い事業だけにソニーがEV販売に進むか否かは時間の問題だと思う。ただ、どういう形でソニーのEVが生まれるのかはまだ不明だ。「ソニーはEV界に参入しているアップルと一緒に作るかもしれない」というアナリストもいれば、実際にEVを作って売るとなると、「ソニーが作って、アップルが売るというパターンになる可能性もある」と別のアナリストもいる。でも、ソニーとしては、オーストリアではなく、日本で作りたがっているようなので、「ホンダとタイアップすれば、狭山工場ででも作れるじゃないか」とのコメントもある。今後期待したい。