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Apple Watchの強さは変わらずも、忍び寄るシャオミの影。2021年スマートウォッチ市場を振り返る

今や多くの人が腕につけているスマートウォッチ。カウンターポイントの調査によると、2021年の全世界のスマートウォッチ市場は前年比24%の出荷増となりました。メーカー別のシェアを見るとアップルが30.1%と1位。前年の32.9%より下がってはいるものの、出荷量そのものは増えています。2位はサムスンで10.2%、前年は8.9%でファーウェイの10.7%に次ぐ3位でしたが、ファーウェイが2021年は7.7%とシェアを落とし、サムスンと入れ替わりました。

サムスンは2021年に投入した「Galaxy Watch4」シリーズがOSをTizenからグーグルのWear OS(Wear OS Powerd by Samsung)としたことで、より広いユーザー層を獲得できたと見られています。ちなみに2021年は第3四半期に前年同期比200%の伸びを示しています。

4位以下は激戦区ですが、ここ数年定位置にいるのが4位のImoo。海外ではほぼ無名ですが販売数の大半は中国国内で、「小天才」ブランドの子供向けスマートウォッチを展開してます。中国だけで世界シェア上位に入るほど国内の子供向けウォッチの需要は高いのです。Snapdragon Wear 4000搭載モデルや、時計部分が立ち上がって回転するハイエンドモデルを出すなど、高性能な製品を作り続けています。

そのあとを見ると、5位はAmazefit、6位Garmin、7位fitbit、8位シャオミ、9位noiseと続きます。Amazfitはシャオミとの協力関係がありますが、最近はシャオミでの取り扱いは無くなったようで、独立して事業展開を行っているようです。2021年第3四半期は一時的ですが世界シェア3位になるなど、こちらも勢いがあります。

しかし下位グループの中で最も気になるのはシャオミの動きでしょう。2020年のシェアは1.5%でしたが、2021年は3.6%と倍増以上となっています。数年前のシャオミのラインナップは上位モデルがAmazfit、格安バンドがシャオミブランド、という売り方をしていましたが、今ではシャオミ独自の大画面スマートウォッチも定期的に新製品を投入しています。日本でもAmazon Alexa対応の「Xiaomi Watch S1/S1 Active」が3月18日に発売になったばかりです。

では今後もApple Watchの一強が続くのでしょうか?Counterpointは世界のスマートウォッチの地域別の出荷台数も出しています。これを見ると世界最大の市場は北米で、スマートウォッチの30%が同市場で売られています。しかし2020年の北米市場は33%でしたから、市場の勢いはやや弱まっています。

カウンターポイントによると2021年は100ドル以下の低価格製品がインドなどで売れたとのこと。インドは2020年がシェア3%でしたが、2021年は前年比274%の増加でシェア10%に増加しています。2021年9位に入ったnoiseはインドのメーカーで、インド市場で爆発的な人気を誇っているのでしょう。

より細かい市場の状況を見ると、アジアや中国は14%、中東やラテンアメリカはかなり低く、今後低価格な製品が増えてくればこれらの市場のシェアは高まるでしょう。そうなるとシャオミのスマートウォッチもさらに出荷台数を伸ばすはずです。

さてApple Watchは基本的にiPhoneユーザー向けの製品ですから、iPhoneの販売数が増えなければ数は伸びません。またiOS15.4でマスクをしたままiPhoneの顔認証に対応したため、Apple Watchをその用途に使っていたユーザーには不要となります。

もちろんモバイルペイメントなどApple Watchには便利な機能があるため、おサイフ代わりに使うユーザーも多いでしょう。しかし新興国では店舗側がコストのかからないQRコード決済の導入を進めていますし、活動量計に機能を絞った低価格スマートウォッチやリストバンドは電池が長く持ちます。1週間充電不要の製品も多くあります。

つまりApple Watchは今後販売数は落ち着いていき、新興市場を中心に市場規模が拡大すると、シェアそのものは落としていくでしょう。とはいえアップルのエコシステムの中で高い機能とセキュリティーを持つApple Watchを越えるスマートウォッチはなかなか他社から出てこないでしょう。技術面では当分アップルが市場をけん引していくと思われます。

一方サムスンとファーウェイが争っていたスマートウォッチ2位の座に、シャオミが割って入ってくるのにはそれほど時間はかからないでしょうね。子供向けスマートウォッチという特殊な市場ではImooは1位でその強さは変わりそうもありません。それに対して一般向けのスマートウォッチは、今のスマートフォン市場同様にアップル、サムスン、そしてシャオミが入り込み3強の世界になるかもしれません。他のメーカーにもぜひ頑張ってほしいものです。