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イスラエルのドローン配送企業「Flytrex」が米国事業を拡大

イスラエル発のドローン配送企業「Flytrex」が、テキサス州に新たな拠点を設け、米国でのサービスを拡大した。

同社は、ドローンテクノロジー企業のCausey Aviation Unmannedとの提携で、連邦航空局(FAA)からデリバリー用ドローンの承認を受けている。この承認は、半径1820メートル以内の飛行に限定されるが、郊外の数千世帯をデリバリー対象にできるという。

昨年末に4000万ドル(約49億円)を調達したFlytrexは、これまでノースカロライナ州で活動していたが、新たにダラス・フォートワース都市圏のテキサス州グランベリーで食品などのドローンデリバリーを開始した。

同社のCEOのヤリブ・バッシュ(Yariv Bash)は、テキサス州での運用に期待していると述べた。Flytrexのビジネスモデルは、店舗のフルフィルメントプロセスを使い、配送をドローンが担うというものだ。店舗の従業員が配送依頼のあった商品を準備しておけば、Flytrexのスタッフが外で待機しているドローンまで荷物を運ぶ。

「いくつかの候補地を検討した結果、テキサスが絶好の拠点になると考えた」と、バッシュは述べている。Flytrexは、すでに宅配便が普及している都市部よりも、郊外に重点を置いてサービスを展開する。同社は、前庭や裏庭がある一戸建てへの配送にビジネスチャンスを見出している。

ノースカロライナ州での最初の立ち上げでは、FAAのドローンの検証プログラムの「ビヨンドプログラム」を通じて交通局と協力し、約1万世帯にデリバリーを行った。

Flytrexのドローンは、約2.7キロの荷物を運搬可能で、食品だけでなく小売アイテムの配達にも適しているとバッシュは話す。飛行時間は5分程度とされている。「当社のドローンは、ショッピングセンターのほとんどの商品をデリバリーできる」と彼は述べている。

同社は、カジュアルレストランの「Chili’s」やウォルマート、ターゲットらと配送の契約を結んでおり、年内に3番目の都市に進出する予定という。

イスラエル企業であるFlytrexは現在、米国のみで営業しており、「FAAは、世界の規制当局よりもはるかに成熟したアプローチを取っている」とバッシュは語った。

Flytrexは昨年11月、BRMグループが主導するシリーズCラウンドで4000万ドルを調達した。バッシュは、同社が今後18カ月以内にさらなる調達を行う予定だと述べた。