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日本HPの高性能な「Victus 16」をレビュー、ゲーミングノートPCらしくないのがポイント

高性能GPUの小型化が進んだ昨今、ゲーミングノートPCが多く発売され、持ち運びが可能であるなどの、デスクトップPCにはない利点から、ユーザーの支持を集めています。一方で、それらの製品は”いかにも”ゲーミングらしい見た目なものが多く、その外見が苦手な人からは手を出しにくいのも事実でしょう。

そんな人のために紹介したいのが、日本HPが販売している16.1インチのゲーミングノートPC「Victus 16」シリーズ。ゲーミングPCらしくないすっきりした外見のボディに、高負荷なゲームタイトルのプレイにも耐える十分な性能を詰め込んでいます。この記事では、そのフラグシップモデルである「アドバンスモデル」のうち、AMD製CPU搭載機(直販税込価格20万9000円)のレビューをお届けします。

ゲーミングモデルらしくないボディと相反する十分な性能

上述したように、Victus 16シリーズのボディはゲーミングノートPCに見えないような外見をしています。外付けGPUを搭載していることによる厚みこそありますが、逆にいえば、本機のゲーミングらしさはその厚みと、キーボードに内蔵されたLEDくらい。”ありがち”な、PC背面のLEDなどは、本機には搭載されていません。

シンプルな外見の一方で、性能は「アドバンスモデル」の名に恥じないものを持っています。搭載しているCPUは、ゲーミングPCへの採用が多いAMDの8コアCPU・AMD Ryzen 7 5800H。また外付けGPUには、高コスパGPUとしておなじみのNVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop(6GB/GDDR6)を装備しています。

このGPUは、人気タイトル「Apex Legends」を使用したベンチマークテストで、フレームレート144Hzに迫るスコアを叩き出すスグレモノ。そのGPUの性能に応えるように、ディスプレイはフレームレート144Hzに対応したものを搭載しています。

また、メモリーは8GB×2の16GBで、32GBまでの増設が可能です。

今回は、その性能をチェックすべく、ファイナルファンタジーXVのベンチマークテストを実施しました。すると、高品質モードで動作させても「快適」との結果が。標準品質であれば「とても快適」との評価です。

最も高い「非常に快適」までは及びませんでしたが、「快適」は「快適な動作が見込めます。グラフィック設定をより高品質にしても快適に動作すると思われます」(公式サイトより引用)という基準であり、十分なグラフィック描画性能といえます。

また、ネットワークは高速無線LANのWi-Fi 6での通信が可能なアンテナを複数装備するうえに、ゲーミングで重宝される有線LANの接続も可能です。筆者がたびたびプレイしている海戦FPS「World of Warships」を本機の無線環境で動作させてみたところ、プレイにあたって致命的な不満を抱くことはありませんでした。

本機について、「ゲーミングらしくない外見と、それに相反する十分な性能」としてここまで紹介してきました。しかし、実は性能面で1つだけ、ゲーミングらしくない点があるのです。それは、バッテリー持続時間の長さ。

使用状況にもよりますが、本機は最長8時間30分もの間、バッテリー駆動で動作できます。高性能パーツを搭載したゲーミングノートPCは電力消費が激しく、バッテリーの持ちが短くなりがちです。ですが、本機はその問題を克服しています。16.1インチサイズなうえに結構な厚み・重さ(本体サイズ約幅370×奥行き260×厚さ23.5mm、重さ約2.48kg)があるため、持ち運んで使用するシーンは決して多くないと思われますが、いざというときには頼りになるでしょう。

「ゲーミングスペックを搭載したオフィスPC」と表現するのが適切か

ただ、今回のレビューで、使用感について2点気になったポイントがありました。1点目は、ゲームプレイ中のファン動作音です。

プレイするタイトル、グラフィックの品質、動作モードによって差はあるものの、静音設定にしない限りは、標準程度の音量でゲームのBGMを流していても、しっかりユーザーの耳に届くくらいにファンの音が響きます。PCのスペックを最大限に発揮できる「パフォーマンスモード」で使用した場合、そのボリュームは一層大きくなるので、さすがに気になりました。

本機は右サイドに加え、底面にも大きな排気口を備えており、特にそこからの音が大きいような印象を受けます。

とはいえ、高性能パーツをノートPCに詰め込んでいるわけですから、冷却の必要性を考えればこの騒音はある程度仕方がありません。実際、ファイナルファンタジーXVでのベンチマーク計測時は、CPU、GPUともにかなりの発熱がありました。熱を十分に逃せないとPCが故障する原因になりますから、冷却は必須です。

ファン動作音が気になるのであれば、ヘッドフォンを使用したほうがいいでしょう。

ファンの音以上に気になったのが、キーボードの配置です。その最大の問題点は、電源ボタンがデリートキーの左隣、バックスペースキーの左上にあること。特にバックスペースキーは使う頻度が高いですから、誤って電源ボタンを押してしまわないか心配になります。

少なくとも筆者が使っていた1週間ほどの間にその誤射は発生しなかったのですが、”もしかしたら”がありうる位置なのは事実。本機でオフィス系の作業をする際には、ストレスになる恐れがあります。ここは、本機の最大の懸念点であると感じました。

また本機のキーボードでは、FPSなどのゲームで使用頻度が高いWASDキーが強化されていません。LEDが内蔵されていることを除いては、ゲーミングらしさのないキーボードといった印象です。

一方で、オフィス作業でストレスな配置と先に述べたものの、テンキーがついているため作業時は重宝されそう。こういった点を考慮して本機を表現するのであれば、「ゲーミングらしくないゲーミングノートPC」というよりも、「ゲーミングスペックを搭載したオフィスPC」とするのが適切かもしれません。

16.1インチというレアなサイズは差別化ポイント

これまであまり触れてきませんでしたが、本機のサイズはゲーミングノートPCとしては珍しい16.1インチです。主流になっている15.6インチと比べてやや大きいこのサイズは、ライバル機種との差別化ポイント。ゲーミングノートPCとしてのスペックは申し分ないので、15.6インチでは小さいと感じていたユーザーにとっては選択肢となりえる一台です。

なおVictusシリーズからは、10万円を切る「モデレートモデル」も発売されています。スペックは控えめではありますがGPUはしっかり搭載しているので、とにかく安くゲーミングPCが欲しい人はチェックしてみてもよいでしょう。