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ファーウェイ、シズベルのWi-Fi 6パテントプールに設立メンバーとして参画

華為技術(ファーウェイ)は19日、シズベルが取りまとめることで新たに設立されるWi-Fi 6パテントプールに設立メンバーとして参画すると発表した。同パテントプールはWi-Fi 6の根幹となる規格特許を共有する場を提供する。ファーウェイはまた、同パテントプールを通じて他社が開発した技術の使用権を獲得する考えだ。

ファーウェイ知的財産権部門責任者である樊志勇(アラン・ファン)氏は、「革新的なWi-Fi技術を業界と共有していくことに大きく期待している」と述べた。ファーウェイは以前から、自社が開発した技術の権利を他の業者に供与することに熱意を示していた。業界全体を発展させて、社会に広く技術の利用を広めてこそ、自社の事業も拡大させられるとの発想だ。

樊氏はシズベルWi-Fi 6パテントプールの役割りについて「特許ライセンシングの透明性を高め、ライセンス争議を削減することになる。ライセンスの実装者は、同プールにあるすべての特許を一度に利用できるようになり、ライセンシングの効率を上げ、ライセンシングにおけるコストを削減できる」と説明した。

樊氏は同パテントプールについてさらに、中小企業などもライセンス供与を受けやすくなるとして、供与側としては「ライセンス収入によって、イノベーション活動により多くを投資できるようになる。ファーウェイは、このパテントプールの運用が実りあるものとなり、より多くの企業が次世代Wi-Fi技術に投資するきっかけとなることを期待する」と述べた。

シズベルWi-Fi 6パテントプールについては今後、数カ月をかけて参画者が持ち寄る特許についての評価を行う見込みだ。ライセンス供与が本格化するのは2023年以降と考えられている。ファーウェイは、Wi-Fi 6の技術はすでに業界に広く受け入れられており、市場の準備は整っていると認識している。また、すでに旧式のWi-Fiを搭載した製品よりもWi-Fi 6を搭載した製品の方が多くなっているとして、強みがある特許を多く集めるシズベルのWi-Fi 6パテントプールは、大きな成功を収めると考えている。

シズベルはイタリアに本社を置き電気通信分野の知的財産権の管理で、特許権者の委託を受けての共同ライセンスプログラムや、多くの特許権者が参加するパテントプールを運営する世界的企業だ。

シズベル・インターナショナル責任者のマティア・フォリアッコ氏は、「弊社の新たなプールのパテントオーナーにファーウェイを迎えることをうれしく思います。過去2年にわたる調整の過程で、われわれは異なる見解を調整して、開発者と実装者の利益をすり合わせ、テクノロジー市場全体にとって有益な枠組みを構築しました」と述べた上で、ファーウェイをはじめとするプールに参加するパテントオーナーが持ち寄る技術の質が高いために、技術供与を希望する企業は短期間のうちに増加し、新たにプールに参加するパテントオーナーも増えるとの考えを示した。