アップルは米国時間4月10日、92カ国のユーザーに対し脅威の通知を送り、「傭兵スパイウェア攻撃(第三者からの依頼を受けたハッカーが悪意のあるスパイウェアを使って行う攻撃のこと)」の標的になっている可能性があると警告した。この通知は、いくつかの主要な民主主義国が重要な選挙を控えている時期に出されたものだ。
アップルは米国時間4月10日、同社のウェブサイト上のセキュリティに関する通知を更新し、この脅威に関する通知は「傭兵スパイウェアの攻撃によって個別に標的にされた可能性のあるユーザーに情報を提供し、支援するためのものである」と述べていおる。
『エコノミック・タイムズ』や『インディアン・エクスプレス』など、いくつかのインドのニュースメディアによると、同国の一部のiPhoneユーザーはアップルから「あなたのApple IDに関連付けられたiPhoneを遠隔で侵害しようとする攻撃」について警告する通知を受け取ったという。
通知はユーザーに対して「あなたが誰であるか、何をしているか」のために特に標的にされている可能性が高いとし、この問題を「真剣に受け止める」よう促した。
これらの報道では、通知を受け取ったインドの個人名は明らかにされていないが、同国では1カ月半におよぶ世界最大の民主的行事である総選挙の開始まで1週間を切っている。
アップルは、通知を受け取ったユーザーに対してサイバーセキュリティの専門家に助けを求めるよう促す以外、具体的な対処法は示していない。