2019年11月7日、幕張メッセでサイボウズデイズ2019が開催された。kintone hive tokyoでは、全国で開催されたユーザー事例共有イベントで支持の多かった6社が集結し、kintone AWARDファイナリストによる事例講演が行なわれ、グランプリが選ばれた。今回は、その様子を紹介しよう。
自己満足のkintone導入からユーザー満足度の追求で浸透に成功した
今回、登壇したのは6社。今年の2月から順に、名古屋、仙台、福岡、大阪、松山、東京で開催されたkintone hiveにて、プレゼン後の投票で選ばれた代表が集まり、最新のプレゼンを披露してくれた。各社それぞれプレゼンをブラッシュアップしてきており、1時間半のプレゼンもあっという間に感じてしまった。
トップバッターは、京都リハビリテーション病院の瀧村孝一氏。「ノンプログラマーの人生を変えたグループウェアkintone!?」というお題でプレゼンを行なった。
京都リハビリテーション病院は、救急車が来るような病院ではなく、回復期の患者がリハビリテーションを受けるための病院となっている。瀧村氏の営業活動により申し込みの数は増えたのだが、そのおかげで申し込みから入所までにかかる日数がどんどん伸びているという課題があった。全国の平均日数も超えてしまい、これでは患者に迷惑がかかり、評判にも影響してしまう。
理由は、電話でのやりとりと、その内容を入力するExcelファイルにあった。情報の共有が非効率で、書類を作るために毎日残業しても追いつかなかったのだ。
申込数が増えるごとに受入れ所要日数も延びてしまった
そこで瀧村氏はkintoneを導入する。さらには、使いやすいように、各種プラグインでカスタマイズした。しかし半年後、標準の画面に戻してくれとか、Excelと違うとか、そもそもkintoneを使いたくない、という声が上がってきた。そこで、瀧村氏は「自己満足に浸っていただけだった」と反省した。
半年後に、みんなから現実を突きつけられた
そこで自分ではなくユーザーを満足させるため、TiSの「ログインユーザー連動各種設定プラグイン」を導入し、ユーザーごとに画面を使いやすいようにカスタマイズできるようにした。アールスリーの「gusuku Customine」も入れて、各種入力の手間も省いた。さらには、Web会議ツールを使って勉強会も実施し、手厚いサポートも行なった。
そのおかげで、受け入れまでの日数は以前の水準に戻しつつ、申込数も増やすことに成功した。現在は、瀧村氏の名刺には「ICT Project Manager」という肩書きも加わっているという。■関連記事
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がんばるのは逆効果! 従業員の心のスイッチを探すことが重要
2番手に登壇したのはイエムラ 代表取締役 家村秀也氏。同社は、ステンレス鋼の加工を行ない、ビル建築などに必要なドアや手すりなどを作っている。家村氏は、子供の頃から野球部に所属し、45歳までユニフォームを着ていたそう。ばりばりの体育会系だ。
「僕の身体の中には、がんばる、努力、根性が染みついています。それがよかったり、悪かったりします」(家村氏)
2019-11-11 18:56:18