ベンキュージャパンは、Androidを搭載した法人向けのスマートプロジェクターとして「EH600」「EW600」「EW800ST」の3製品を11月22日に発売します。
Androidを搭載した製品としては、既に個人向けのモバイルプロジェクター「GV1」が発売されていますが、今回の新たに発表したのはビジネス用途の据え置きタイプです。
OS搭載でPCレスを実現
プロジェクターといえば、ほとんどの製品が単体では使えず、PCやタブレットなどの画面を投影するといった使い方が一般的です。新製品では、Android 6.0と最新OSではないものの、アプリを追加し、キーボードやマウスをBluetoothで接続することで、プロジェクター単体で文書やプレゼン資料などの作成が可能です。
無線と有線どちらでも接続可能
BenQスマートコントロールで操作する様子
スマホに専用アプリ「BenQスマートコントロール」をダウンロードすることで、リモコンやマウスパッド、キーボードとして使えます。また、Wi-Fiスポット機能を搭載しており、Wi-Fiがない環境下でもスマホやタブレットからワイヤレスでミラーリングして投影できます。
付属するUSBドングルに無線LANの機能が搭載されている
もちろん優先での接続も可能です。HDMIポートを1つ備えるほか、USB A端子にUSBメモリなどを接続し、メモリ内の書類や画像などのデータを閲覧・編集したりできます。
クラウドサービスも利用可能
BenQアカウント管理システム(AMS)を使うことで、EW800STのデータをクラウドで管理できるほか、DMSローカル(デバイス管理ソリューション)により、ローカルネットワークを介して、複数のスマートプロジェクターを管理できます。
「EH600」「EW600」「EW800ST」の違いは?
3機種の違いについては、輝度や解像度、本体のサイズなどが挙げられます。3機種のうちEH600のみフルHD(1920×1080ドット)、EW600とEW800STはHD(1280×800ドット)の解像度で投影できます。
投影可能なサイズはEH600が約70〜150インチ、EW600が約60〜180インチ、EW800STは約70〜120インチです。
輝度はEW600が3500ルーメン、EW600は3600ルーメン、EW800STは3300ルーメンです。焦点距離はEH600が1.49〜1.64、EW600が1.55〜1.7です。EW800STの焦点距離は0.49と短く、85cm離れた場所から80インチの画像を投影できる点が売りの1つです。
本体サイズ(W×H×D)は、EH600とEW600が約296×120×232mm、EW800STは約296×120×250mmです。
参考価格は、EW600が7万9800円、EH600が10万8000円、EW800STが11万8000円、いずれも税別です。
法人用途はフルHDでも十分
4Kプロジェクターでは世界で32%のシェアを持つベンキューですが、日本のマーケットシェアは半数以上を獲得しています。今回の新製品には4Kモデルが1つもありません。
同社の担当者は「法人ではWXGA(1280×800ドット)のニーズが高いことや製品コストを鑑みて4Kを採用するに至らなかった」と説明しており、最上位でも約10万円前後で購入できる製品を目指したとのこと。
一方で、コンシューマー向けには4K対応製品を展開しており、中には高解像度での投影や高い発色などを可能とする製品もあります。書類やプレゼンでの用途が多いとされる法人とは異なり、コンシューマー市場においては、映像コンテンツの視聴などに向いた製品が求められているといいます。
2019-11-12 02:53:06