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アマゾン「Fire HD 10」レビュー - これ、もはや悪夢のような「採算度外視タブレット」では?

●ついにUSB Type-C搭載、性能は30%アップに

他メーカーのタブレットとスペックや価格を比較すると、どう考えても採算がとれているとは思えないのがAmazonのFireタブレット。その最新モデルの10.1インチタブレット「Fire HD 10 タブレット」(以下Fire HD 10)が10月7日に発表、10月30日に販売開始されました。

本製品を試用した結論は、「すべてのタブレットを駆逐する!」というのは言い過ぎかもしれませんが、たとえ「12.9インチiPad Pro」を持っていても追加購入してもよいのでは? ……というものです。今回はその結論にいたったレビューをお届けしましょう。

○処理性能は30%アップ、外部メディアも利用可

Fire HD 10はFireタブレットのなかの最上位モデル。シリーズで唯一オクタコアの2.0GHzプロセッサーを搭載し、2GBのメモリー(RAM)を搭載しています。ちなみに7インチタブレット「Fire 7」はクアッドコアの1.3GHzプロセッサー/1GBメモリー、8インチタブレット「Fire HD 8」はクアッドコアの1.3GHzプロセッサー/1.5GBメモリーを採用しています。なおFire HD 10はプロセッサーを強化したことで、従来モデルより処理性能が30%向上したとのことです。

ストレージ容量は32GBまたは64GB、カラーはブラック、ブルー、ホワイトの3色。つまり全部で6モデルが用意されているわけですね。

○ついにUSB Type-Cが載った!

本体サイズは262×159×9.8mm、重量は504g。10.1インチディスプレーは1,920×1,200ドット(224ppi)で光沢(グレア)仕様、ボディー材質は強化プラスチック製です。正直質感はチープですが、逆に多少傷が付いても気にならないというメリットもあります。

2019年モデル最大の個人的進化点はUSB Type-C端子(USB 2.0)が採用されたこと。スマートフォンはUSB Type-C接続が一般的になってきており、これで余計なケーブルを持ち歩かずに済みます。USB Type-C端子以外の端末を追放したいと考えている筆者にとって、最近デジタルガジェットを購入する際に真っ先に確認しているポイントです。

●ベンチマークはやや低めも「荒野行動」はプレイ可能

さてFire HD 10を実際に使ってみた感想ですが、処理性能的にはほとんど不満はありません。電子書籍を読んだり、映画を鑑賞したりといった最も多いユースケースで、待たされ感はありません。

またゲームについては「荒野行動 - 東京決戦」を実際にプレイしてみましたが、画像レンダリングレベル「標準」、省エネモード「OFF」、ドローディスタンス「中高」、フレーム数設定「標準(30フレーム)」、画面タイプ「標準」というデフォルトの設定で、特に気になる遅延はなかったです。

ちなみに「Geekbench 3」のベンチマークスコアを計測してみましたが、Fire HD 10のスコアは「6481」。「Snapdragon 855」(2.84GHz+1.78GHz、オクタコア)を搭載する「Pixel 4 XL」のスコアが「11242」だったので、Fire HD 10はその約58%のパフォーマンスということになります。それでも最新ゲームは快適にプレイできるわけですね。

ただし今回はAmazonのアプリストアで入手できるGeekbench 3でPixel 4 XLのベンチマークを実施しているため、パフォーマンスを最大限に発揮できていない可能性があります。また当然、機械学習エンジン「Pixel Neural Core」も利用されていません。今回のGeekbench 3の結果はあくまでも参考程度にとどめておいてください。

○スマートディスプレイ化する「Showモード」も

本製品から搭載されたわけではないのですが、Fire HD 10には「Showモード」という、スマートディスプレイ「Echo Show」と同じように利用できるモードが用意されています。

音質はスピーカーサイズの大きなEcho Showのほうが当然優れていますが、Fire HD 10はバッテリーを内蔵しているのでスマートディスプレイを持ち歩けるというメリットがあります。また音質面の弱さも、Bluetoothスピーカーと組み合わせればカバー可能です。Fire HD 10とEcho Showシリーズのどちらを買うかで悩んでいるのなら、タブレットとしても使える前者のほうが断然オススメです。

○カメラ画質はそれなり、ビデオ通話用なら十二分

背面、前面ともに2メガピクセルのカメラを搭載しているFire HD 10のカメラ画質は率直に言ってそれなりです。最新スマホとは比べものになりません。

Fireタブレットシリーズはすべて2メガピクセルのカメラを搭載しています。おそらくAmazonはFireタブレットのカメラをビデオ通話用として捉えているのでしょう。部品として2メガピクセルのイメージセンサーが調達できなくなるまで、カメラ性能がアップグレードされることはないのかもしれませんね。

○まるで「悪夢」のような激安タブレットだった!

Fire HD 10の「安さ」はちょっと異常なレベルです。「荒野行動 - 東京決戦」を快適にプレイ可能なタブレットが15,980円で購入できるなんて、まるで「悪夢」のようです。……たぶん、ほかのメーカー様にとって。

Googleサービスを利用できないのは残念ポイントではありますが、ウェブブラウジングできて、Amazonプライム・ビデオやNetflixで配信されている動画コンテンツ、Amazon Kindleの書籍を楽しめるのなら、個人的にはもうごっつあんです(大満足です)。

もちろんハイパフォーマンス&高機能なiPad Proなどは筆者の仕事に欠かせないマストアイテムです。しかし、寝落ちしてベッドから落としてもまったく気にならない、防水じゃないけどお風呂に持ち込んでたとえ壊れてしまっても3日ぐらいあれば立ち直れる低価格を実現したFire HD 10は、同じぐらい必須なアイテムといえます。