新品互換用パソコン バッテリー、ACアダプタ、ご安心購入!
ノートpcバッテリーの専門店



人気の検索: ADP-18TB | TPC-BA50| FR463

容量 電圧 製品一覧

スペシャル

16インチのMacBook Pro新モデルをレビュー! ビジネスやエンタメ鑑賞の質を高める新設計に注目

アップルが従来のRetinaディスプレイを搭載するMacBookシリーズとしては最大の画面サイズとなる16インチのMacBook Proを発売した。最先端のハイスペックを揃えたモンスターマシンを試してみたところ、本機がクリエイションの現場に限らず、ビジネスシーンやエンターテインメントにもオールラウンドに活躍してくれるノートPCであることがわかった。

16インチのRetinaディスプレイを搭載するMacBook Proの新モデルをレビュー

MacBook Proシリーズ史上最強のパフォーマンス

16インチのRetinaディスプレイを搭載するMacBook Proは本機が初めてだ。画面の標準解像度は3072×1920ピクセル、画素密度は226ppi。筆者は以前に13.3インチのMacBook Proを使っていたので、やはり画面の大きさには圧倒されたが、不思議とそのサイズ感は持て余す感じがしない。ディスプレイ周辺のフレーム(=ベゼル)は上下左右の幅を可能な限り狭くしているからだ。

ディスプレイを閉じたところ。筆者が長らく使ってきた13.3インチのMacBook Proと並べてサイズ感を比べてみた

画面は大きくなったものの、本体のサイズはコンパクトに抑えられている。ディスプレイを閉じた本体の厚みは約1.62cm。質量はちょうど2.0kg。ふだん13.3インチのMacBook Airを入れて背負っているリュックのPC用ポケットにも無理なく入った。

ビジネスタイプのリュックのノートPC用として設けられているポケットからスムーズに出し入れができるサイズ感だった

CPUの選択肢にはインテルの第9世代Coreプロセッサーを揃え、AMDの7nmプロセスルールによるRDNAアーキテクチャをベースにしたRadeon ProシリーズのGPUを搭載している。サイズの大きな動画や静止画などグラフィックス系データの処理速度はとにかく速い。放熱ファンの大型化など内部のサーマルアーキテクチャをブラッシュアップしたことにより、高いパフォーマンスを安定して持続させられる。高度なビデオや写真の撮影・編集を、MacBook Proを持ち歩いて移動しながらバリバリこなしたいという方には、画面のワークスペースが広く取れる16インチのMacBook Proが間違いなくおすすめだが、一般的なエンターテインメント用途にも本機を推したい理由がある。

迫力あふれる映像とサウンド

DCI-P3の広色域と最大500nitsのピーク輝度をカバーする大型のディスプレイはデスクトップでのシアター鑑賞にも打ってつけだからだ。しかも、16インチのMacBook ProはノートPCの常識を超えるほどパワフルなスピーカーを内蔵している。キーボードの左右には高域用のツイーターを1基、中低域用のウーファーを2基備えた2ウェイ・3スピーカーシステムをそれぞれ搭載する。2基のウーファーユニットは背面対向配置として、不要な振動を打ち消す構造を採用。歪みのないクリアな低音再生を特徴としている。アップルはこれを「フォースキャンセリングウーファー」と名付けて新しいMacBook Proの看板テクノロジーの一つに掲げている。

キーボードの左右に高音質スピーカーを内蔵した

最新のmacOSがドルビーアトモス再生にも対応していることから、コンテンツの音声をドルビーアトモスで収録している映画やドラマは、特に高さ方向にも限界を感じさせない広がり感も鮮やかなプレイバックが楽しめる。秋にスタートしたアップルのオリジナル動画コンテンツ配信サービス「Apple TV+」の再生とは特に相性が良い。ドラマ「ザ・モーニングショー」は4K収録された映像がとても緻密で、16インチのワイドな画面に表示すると没入感が一段と際立ってくる。

高精細なApple TV+のコンテンツと相性がよかった

音声もドルビーアトモスで収録されているので、包囲感がとてもリアルだ。ダイアローグも明瞭で聴きやすい。何よりキーボードの側にスピーカーが内蔵されているはずなのに、サウンドは画面からまっすぐ聞こえてくるような感覚がある。画音一体の迫力あふれるコンテンツ体験が得られるよう、丁寧にチューニングされたスピーカーがワンランク上のデスクトップエンターテインメント体験を満喫させてくれるはずだ。

キーボードの打鍵感が心地よい

新しい16インチのMacBook Proはビジネスツールとしても大いに活躍してくれそうだ。新設計のキーボードがよく出来ている。ベースの設計を再びシザー式として、キーの裏側に打鍵のインパクトを吸収するラバードーム素材を配置した。キーストロークは従来の15.4インチのRetinaディスプレイを搭載するMacBook Proの約0.5mmから約1.0mmに変更して、キーキャップも入れ替えた。これによりタイピング時の安定感が格段に増している。柔らかな打鍵感なので、長時間のテキスト入力も疲れにくい。そして静かにタイピングができる。

キーストロークが深くなり、クッションとなるラバー素材を敷いたことで打鍵感がマイルドになっている

なお16インチのMacBook ProはTouch Bar搭載を標準仕様としている。Touch IDセンサーを内蔵する電源キーだけでなく、EscapeキーもTouch Barから独立配置に戻った。特にプログラミングの用途にMacBookを使う方は安堵したのではないだろうか。

キーボードを一新。Escapeキーを独立させて、十字キーのデザインも変更している。MacBook Pro 15.4インチの2019年モデルよりもキーピッチをわずかながら広く取った。トラックパッドもゆったりとしたサイズ感だ

ビデオ会議にも真価を発揮する高性能マイク

本体に内蔵するマイクの静音性能も高められている。ノイズレベルを下げてクリアに集音ができる3基のマイクによるアレイシステムは「外付けマイクを使わずにスタジオ品質の録音ができるグレード」であるとアップルは説明している。たとえ実際に音楽の録音製作作業に使うあてはなかったとしても、FaceTimeなどビデオ会議用アプリケーションを使った遠隔会議に実力をいかんなく発揮してくれそうだ。Siriの聴き取りも鋭く正確だ。バッテリーは100Wh(約27,000mAh)の大容量。Apple TVアプリケーションによる動画再生は最大11時間もサポートしているので、飛行機による長旅も安心だ。96W USB-C電源アダプターが同梱されている。

96WのUSB Type-C対応のアダプターが付属する

最後にもう一度基本に立ち戻って、16インチの大きなRetinaディスプレイをクリエイター的に活用する方法も追求してみた。わが家にあるワコムの液晶タブレットをMacBook Proに接続して、ペン入力で画像データの細かな補正作業ができるようになると、画面の大きさも助けて、作業がとてもスムーズに運んだ。MacBook Proは高価なノートPCだが、よりコンパクトな液タブと一緒に持ち運びながら場所を選ばず創作作業ができるようになるので、作業効率は間違いなくアップするだろう。

液晶タブレットにつなぐと、16インチの画面をゆったりと使いながら画像加工ができた

アップルの直販サイトから購入する場合はCPUにメモリ、ストレージなどスペックを自由にカスタマイズできる。最新のMacBook Proはさまざまななユーザーの期待に応えてくれる万能マシンになりそうだ。(フリーライター・山本敦)