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私生活の動画、20万円で売ってくれませんか? 社会実験『EXOGRAPH』の狙い

生きているだけで20万円を差し上げます。ただし…

「生きているだけで20万円を差し上げます。ただし、生活すべてを記録します」

まるで漫画のキャッチコピーみたいだが、これは現実の話だ。

社会実験的プロジェクト「EXOGRAPH(エクソグラフ)」(*)の狙いはこうだ。

・人間の生活データは金銭的価値に換算できるのか

・この提言によって人々からいかなる反応が起きるのか

これらの議論を主な目的とする。

(*)プロジェクトには1311名の応募があり、最終的に4名の被験者宅へカメラの設置が実施された。収集された動画データは同意を得たもののみ、Exographプロジェクトの関係者が閲覧。プライバシー保護のため、撮影したデータを二次利用する際には匿名化の処理がされ、参加者個人を特定できないデータとなる。匿名化後のデータは、関係企業や有識者の方へのヒアリングなどに利用される。同意を得た一部動画データは、本人確認・許諾の上、公開も視野に入れる。

AIやロボットの発展に伴い、将来は「働かなくてもいい人」が現れるという。あるいは、労働時間の削減も謳われている。

でも、筆者はかねてからこんな疑問も抱いていた。「その減った分は、どうやってお金を賄うのだろう?」と。EXOGRAPHは、その将来を明るいものとする可能性を秘めていると、直観的に思った。

彼らは、大企業や行政ではおそらく踏み出すことさえできないであろう実験を試みている。

すでにユーザーが気付かないうちに大企業によりデータ収集・売買がされている現状において、公明正大にユーザーにデータ取得を宣言し金銭的対価を提供するExographは果たして倫理的に間違っているのか。これからの社会が直面するこの問題に、正面から取り組むのは重要だと思いました。―HPより引用

一般参加者を募り、男性2世帯、女性2世帯でスタートする今回の実験。

仕掛け人は、遠野宏季さん(Plasma)。2016年に創業した自動目視検査システムを手掛ける会社を、2018年に大手メーカーへ売却した過去をもつ。

「科学者や発明家といった、技術で世の中を良くする、人を幸せにする人に憧れていた」

彼の、孤独で、壮大な実験を聞く。【プロフィール】遠野 宏季
京都大学大学院在学中の2016年に、Deep Learningを用いた目視検査システムを開発する株式会社Ristを創業し、2018年末に京セラグループに売却。現在は同社顧問。2019年11月から株式会社Plasma創業、代表取締役として新たな取り組みを始めている。

「生き様を提供する」という新たな社会貢献の仕組み

──EXOGRAPHの概略から伺わせてください。

屋内の私生活データを動画で提供する代わりに、その人に最低限生きていけるだろう金額を提供する、という取り組みです。

今後、シンギュラリティーを過ぎ、AIやロボットが発達して働かなくてもいい人が増えるといわれます。働かない人が税金の代わりに社会貢献を行う一貫として、行動データを提供するようなことが出来ないかと考えたんです。公共の福祉のために生き様全てのデータを税金の代わりに納め、組織はそのデータを運用した利益で社会を回せないか、と。

この問いかけで、社会からどのような賛否が起きるのかを知るのが、実施目的の一つです。

もう一つの目的は、EUにおけるGDPRを始めとした、データ経済への議題提供です。現状は、プラットフォームが無料でサービスを提供する代わりに、ユーザーはデータを収集され、意図せず売買の対象にされているのが批判の矛先の一つになっています。

EXOGRAPHではデータの販売を前提とし、公明正大に対価を金銭として提供します。それにより、いかなる反応が寄せられるのか。それでも使う人がいるのかを見たかったのです。