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LG G8X ThinQカメラレビュー:遊べる「可変歪み補正」、超広角を先駆したノウハウが結集

12月6日にソフトバンクから発売となった、LGエレクトロニクス製スマートフォン『LG G8X ThinQ』(901LG)。大手キャリアのハイエンド級Androidスマホとしては驚きの2画面ケース付きで5万5440円(税込)という価格などから、一躍2019年冬の注目機となっているモデルです。

「ケースと合体させることで2画面スマホ」となることが特徴の本機ですが、実はそれ以外でも、ヘビーユーザーにとっては唯一無二とも呼べる特徴を備えたモデルでもあります。本記事の前編となる本体のみを評価したレビューでは、実は1画面(=ケースを外した)状態ではカメラの飛び出しがなく、さらに画面側も端までフラットな、昨今では奇跡とも呼べる「表裏とも平たいスマホ」である点などを紹介しました。

参考記事:
LG G8X ThinQレビュー:「表裏とも平たいスマホ」が令和に蘇る驚き、ヘビーユーザーに刺さる各種仕様

そしてこのモデル、実はリアカメラに関しても、ライバル製品にはない、ヘビーユーザーと入門者に"刺さる"特徴があるのです。

ほぼ同じ位置から撮影した東京の夜景。標準カメラ(1枚目)では縦長でやっと入る屋上が、超広角(2枚目)では横位置でまるまるカバーできます。超広角ゆえの強烈なパースもポイント

それは超広角カメラ。iPhone 11シリーズの搭載により話題となっている機能ですが、実は本機は公称画角136度という、ライバルを上回るほどの広い範囲が撮影できます。これは(乱暴ですが)35mm換算とすると、9~10mmという驚くべき値。加えて、超広角カメラにつきものの「歪み補正」を段階的に変更できるという特徴を(今回も)備えているのです。

ここで「今回も」と紹介したのは、実はLG製スマホはこうした機能を以前より搭載していたため......というより、昨今の超広角カメラモジュールをスマホに搭載する流れを作ったメーカーこそがLG、と呼べるほど超広角のトレンドを先取りしていたためです。

具体的にはワールドワイドでは2016年2月に発表された『LG G5』で、日本向けモデルでも同年11月に発売された『isai Beat』で搭載しており、その画角も本機とほぼ同じ135度という広いもの。以降LGの旗艦級モデルでは途切れることなく継承されています(時期によっては画角が狭くなったりもしましたが)。つまり本機は、LGが3年半もの間積んできた超広角スマホのノウハウが継承されたモデルでもあるというわけです。

しかし非常に先行していたにも関わらず、せっかく超広角カメラが注目されるようになったこのタイミングに、そうした点をほとんど前に出さないという「スマホ業界のセガ」っぷりが良くも悪くもLGで、個人的には非常にもどかしいところ。

2画面に関する特徴紹介を優先したいのはわかりますが、これは実にもったいないと感じる次第。ですので今回も、本体レビューに続いて2画面の話やフロントカメラ(こちらもなにげに凄い仕様ですが)には触れず、背面(メイン)側のカメラを中心に紹介します。

なお2画面状態でのレビューは、山根博士や石野純也氏、石井徹氏や金子麟太郎氏がまとめてくださっており、石井氏は2画面状態でのカメラ撮影に関して、金子氏の記事はフロントカメラに関しても紹介しています。ぜひこちらの記事もご覧ください。

参考記事:
2画面スマホ「G8X ThinQ」は真のマルチタスクスマホ。今までの2画面端末とも違うその強みと弱点(石井徹)
LG G8X ThinQに見る合理的な2画面化と合体スマホの未来(山根博士)
2画面化スマホ「LG G8X ThinQ」はフォルダブルより現実的な選択か(石野純也)
2画面化スマホ LG G8X ThinQインプレ、ゲームに特化した仕掛けも (金子麟太郎)

公称9mm相当の超広角を実現する歪み補正コントロール オフ時では対角魚眼的な効果も

撮影位置を合わせた状態での、歪み補正をオンにした状態の超広角(左​​​​​​)とオフにした状態(右)。オフにすると周囲が非常に丸く歪むと同時に、さらに広い範囲が収まっている点がわかります

ということで、まずは超広角カメラから紹介しましょう。現状ではまさにトレンドとなりつつある点から搭載自体は珍しくなくなりつつある超広角ですが、本機の特徴は"広角度"が強い点です。

発表時のリリースなどをよく見ると、さりげなく「画角136度」と書かれていますが、これは(乱暴な計算ですが)35mm換算にすると9~10mmに匹敵するほどの値です。なお、先にお断りしておきますが、本来は9mmレンズやライバル機種を用意しての画角測定などをしたかったところ、今回は用意できませんでした(ごめんなさい)。

そして筆者には、この広角っぷり以上に刺さった点がありました。それは「超広角において、歪み補正を段階的にコントロールできる」点です。

ここで言う「歪み補正」とは、超広角レンズに起因する周囲の歪みを補正すること。広角が非常に広いレンズの場合、そのままデータ化すると周囲が球形に歪んでしまい、一般的な用途では違和感の残る写真になってしまうため、これを防ぐための画像処理です(このあたりの詳細は中山智氏の記事をどうぞ)。

参考記事:
iPhone 11シリーズの超広角13mmレンズがスペックほど広い画角に感じない問題をチェックしてみた