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やっぱり大好きVersa 2。だからお願い、Googleは私たちユーザーを失望させないで|Fitbit Versa 2レビュー

もう何度書いたかわかりませんが、私はFitbit Versaが大好きです。

なにが好きって、あの「仲良しクラブ」的なユーザーの連帯感。Apple Watchが幅をきかせている中、なんとなく「フィットネス特化のウェアラブル」というニッチさを追求しているところもたまりません。手首のVersaをみて、「Apple Watchですか?」と聞かれ、「いえいえ、Fitbit Versaなんですよー。これ、すんごい良いんですよ!」と会話が(一方的に)盛り上がるのも楽しい。もう、本当に大好きなんです。

そんな私がVersa 2をレビューする機会をもらいました。Versa 2の発表会でのファーストインプレッションはすでに書きましたが、実際に1ヶ月使ってみてどう思ったか、正直に書いていきますね。

これはなに?:フィットネストラッキングに特化したスマートウォッチ

価格:2万5240円

気に入った:Versaより洗練されているデザイン

気になった:追加されたSpotifyとAlexaは必要ない。Fitbitは迷走気味?

デザインのマイナーチェンジはやっぱり正解だった

思った通りの満足度! メタルのエッジが綺麗にトリムされて、スクリーンがOLEDになって、ロゴが消えた程度の変化なんですが、そんな小さな違いが、マッチするファッション幅を大幅に広げてくれました。

ファーストインプレッションでも、この件に触れていますが、綺麗目カジュアル程度なら全然OK。私がつけていたスペシャルエディションのメッシュバンドなら、不自然なスポーツ感も出ないのでお洒落の邪魔をすることもありません。私はVersaを買う前にHERMESの時計を愛用していましたが、HERMESとも引けを取らないんじゃ無いかと思うほど。

きちんとしたコートにもあうPhoto : 中川真知子

また、メッシュバンドなので濡れても乾くのがあっという間。水仕事をしていて食器洗い洗剤が跳ねたので時計をそのまま水で洗うことがありましたが、バンドはすぐに乾きました。これ、地味なことですが、ポイント高いです。

でも、よかったのは外見の変化くらい。新機能は全く魅力を感じませんでした。

Versa 2に搭載された目玉の3機能、私に刺さらなかった…

Versa 2の目玉のひとつは、なんと言っても時計画面の常時オン機能です。

私もこれには大きな期待を寄せていました。というのも、Versaは腕を持ち上げることでスクリーン画面がオンになる仕様なんですが、どうにもこうにもモーションセンサーの感度が悪く、結局ボタンを押さないと時間を確認することもできない不便さがあったんです。だから、常時オンにはテンションが上がりました。

しかし! 実際につけてみたら不便だと感じたんですね。

というのも、常時オンの場合、歩数やエクササイズに費やした時間というのが数字で表示されないんです。自分が設定したゴールにどれくらい近づいているのかを円グラフで表してくれるだけ。私は、Fitbitのコミュニティで友人らと歩数を競い合っているので、具体的に何歩あるいたのかを正確に把握したいんです。でも、そうするためには、ボタンを押してホーム画面を開く必要がありました。

それでは常時オンの意味がないので、常時オン設定をやめてみたんです。するとどうでしょう! Versa 2はモーションセンサーの感度が良くなっているのか、腕を動かすだけでちゃんとホーム画面がついて時間も歩数も見ることができるようになったんです。あぁ、便利。ストレスフリーだわー。

まぁ、多くの人にとって時計常時オン機能はいいものだと思います。ただ、フリーランスで在宅仕事メインの私には必要ありませんでした。

次の目玉機能はAIアシスタントとしてのAlexa。私はAIアシスタントを使うほうですが、Versaではあんまり使いませんでした。

というのも、Versa 2のAlexaは指示されたことを理解するのに時間がかかります。「90秒のタイマーかけて」といってもうまく聞き取ってくれないことが何度もありました。マニュアルでタイマーを設定した方が手っ取り早かったんでよねす。私は仕事部屋にはAlexa Echo Show5がありますし、iPhoneにはSiriとAlexa Appが入っています。どこに行くにもiPhoneを持ち歩いているし、ジムでエクササイズする時もiPhoneのFitbit Appを開いた状態で歩数を見ながらやっています。AIアシスタントを使うなら、Versa 2よりそっちのほうが早いんですよね。

3つ目の新機能はSpotifyへの対応です。

これはSpotifyのヘビーユーザーなら使いこなせるのかも。でもごめんなさい、Spotifyのメンバーでない私にはあまり意味がありませんでした。iPhoneで流した音楽をBlutoothのイヤホンで聴きつつ、Versa 2でコントロールできるのでコントローラーとしては十分活躍してくれてます。

つまり基本形はVersaで完成してたってこと

新機能がことごとく必要なかったということは、ソフトウェアはVersaですでに完成形だったことを意味していると思います。ホームスクリーンの表示感度が悪いことと、外見の安っぽさを除けば、エクササイズトラッキングのスマウォとしての仕事は十分すぎるほどクリアしていたわけです。

一足早くレビューした米Gizmodoのヴィクトリア・ソンも「Versa 2は別に買わなくてもいい。Versaで十分」といったコメントをしていましたが、まさにその通り。私のように、Versaの外見に不満があった人にはVersa 2はぴったりですが、外見は二の次でソフトウェアに重きを置いている人にとって、Versa 2にする理由は見当たらないかもしれません。

非搭載になった機能を欲しくなったか

機能が増えたVersa 2ですが、同時に失われた機能もあります。それが、物理的なボタンと「コーチ機能」というアニメーションのコーチング機能です。既にVersa Liteの時から失われているものなんですが、Versa LiteはVersaの廉価版なので、いろいろと機能が単純化されていたのはわかります。ですがVersa 2でもなくなっていました。

過去のレビュー記事で、私がVersaを愛しているのは「コーチ機能」が入っているからだと書きました。では、無くなって残念に思っているかといったら、意外と未練はありません。

というのも、今はFitbitのコミュニティで友人らとスコアを競いあい、定期的にジムに通うようになったため、以前のようにコーチ機能がなければモチベーションが上がらないといったことが無いのです。

平日5日間の歩数を競い合ってるScreenshot : 中川真知子 Phone Image: Shutterstock

私に必要だったのは、一緒に励ましあえるエクササイズ友達で、デジタルなコーチではなかったみたいです。

プロダクトからFitbitの迷いを感じちゃう

Fitbitを語る上で、先月のGoogleによる買収に触れないわけにはいきません。私は、買収のニュースをきいた時、特に不安を感じませんでした。というのも、Fitbitの製品はどれも完成度が高いので、Googleといえど加えられるものは少ないと思ったのです。それに、Googleは「Fitbitユーザーの健康データを宣伝に使わない」って言っているし、何より、Fitbitはユーザーを第一に考えた会社なので、金目的でユーザーを裏切り、Googleに魂を売るわけないと思ったのです。

しかし、Versa 2を使って、その信頼が揺らぎました。理由は、中途半端なAlexaとSpotify。これらがVersaユーザーのニーズにマッチしているとはとうてい思えなかったからです…。

Versaは、もともとはPebble(ペブル)の意思を継いだ「最低限」と、「フィットネス特化」が売りだったはず。そして、Versaユーザーは、他のスマウォにはないシンプルさと排他的な部分に惹かれていたと思うんですね。実際、私はそうです。きどった言い方をするなら、私たちはスマウォ界におけるミニマリスト。おそらく、ライフスタイルも持ち物も考え方もシンプル。流行に惑わされることなく、無駄なサブスク費用も払わない──、そういう人がFitbitを選んでいるような気がします。

もちろん、みんながみんなそうだとは言いません。でも、FitbitユーザーってApple Watchユーザーとも、Ware OSユーザーとも異なる道を選んだ人たちだと思うんです。そして、Fitbitユーザーコミュニティのポジティブさを見ればわかるのですが、ユーザーって本当にFitbitが大好き。多分、Fitbitが思っているよりずっと、ユーザーたちはいまのFitbitが大好きなんです。

だから、Versa 2でAlexaとSpotifyを中途半端に搭載したことは、Fitbitは客層を理解していないように見えて、方針の揺らぎと迷走を感じたんです。新機能の狙いが新規顧客獲得だとしたら、ちょっとズレているかな、と。だって、それくらいではApple WatchやWear OSと肩を並べることはできないですから。

Versaがほぼ完璧だからと言って新作を出さないわけにはいられないので、なんらかのアプデが必要だったことはわかります。でも、そうならそうで、Versa 2には他のところで頑張って欲しかったです。そして、そんな不安定さを感じさせるVersa 2をみていると、Fitbitは今後Googleに好き放題されてしまうかもしれないと感じてしまいました。

Apple Watchに乗り換えることは無い。でも…

だから、Google買収を受けてFitbitユーザーがApple Watchに鞍替えしようという記事が出るのもわからないでもありません。でも、私はあの記事に共感できません。というのも、FitbitとApple Watchではベクトルが違います。たしかにAppleは個人情報を守ってくれるかもしれませんが、それだけが理由でFitbitユーザーがApple Watchに鞍替えしても後悔するだろうと思うのです。

Fitbitのバッテリー寿命5日間だからこそ可能な睡眠パターン計測は本当に便利です。充電なんて煩わしいことはすっかり忘れて生活しています。充電が20パーセントになると、メールで「充電してね」とお知らせがくるくらい、Fitbitユーザーは充電から開放されて生活しています。このありがたみを忘れてApple Watchに買い換えたら後悔するはず。だいたい、睡眠トラッキングができるようになると言っても、「夜は古いApple Watchを使って」なんて提案がでるほど充電がネックになっているスマートウォッチです。私が一時的な感情でApple Watchを買ったら、充電が原因でかなりのストレスを感じること間違い無し。

だから、私にとってApple Watchは選択肢になりません。そして、GoogleとFitbitの決断が私たちのスマウォライフをより良いものにしてくれるであろうことを信じて見守ります。10年振りに自転車に乗るようになったのもVersa2のおかげPhoto : 中川真知子

だって、Fitbitと出会わなかったら、歩数を増やしたいからと意識的に散歩することはなかったし、自転車に乗ることもなかったし、ジムに通うことも、規則正しく寝ることも、ストレスフリーで毎朝5時に起きることもありませんでした。大袈裟でなく、Fitbitは私の人生をプラスに変えてくれました。そんな風に生活に欠かすことのできないアイテムになってしまったから、今はひたすらGoogleの良心を信じるしかありません。Googleさん、お願いだからNestの二の舞にはしないでね。私の睡眠パターン覗いても良いから。

そう考えると、本当、Googleって良い買い物しましたねぇ…。(使わないって言ってるけど)ヘルスデータをどうするつもりなんだろう…。


2019-12-06 20:18:28



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