ToDoリストを管理できるスマートフォン向けアプリとして人気を博した「Wunderlist」は、2015年にMicrosoftに買収されました。その後、MicrosoftはWunderlistと平行して別のタスク管理アプリ「To-Do」をリリースするなどしていたのですが、ついにWunderlistを正式に終了する日程が決まり、既存のユーザー向けにアナウンスしています。
Microsoftは2019年9月に新しいToDoアプリの「To Do」を発表し、ユーザーにWunderlistからの乗り換えを促していました。
そして2019年12月9日、WunderlistおよびTo Doという2つのToDoアプリを運営するMicrosoftは、2020年の5月6日をもってWunderlistを終了すると発表しました。この日以降、WunderlistとTo Do間でのToDoリストの同期は機能しなくなりますが、ユーザーは引き続きWunderlist内のリストをTo Doへインポートすることは可能です。
そもそもMicrosoftはTo Doの前身アプリであるTo-Doをリリースした2017年から「Wunderlistの終了」をアナウンスしていたため、海外テクノロジーメディアのTechCrunchは「一部のWunderlistユーザーはサービス終了にガッカリするかもしれませんが、Microsoftは公平を期すために買収時からサービス終了をアナウンスしており、当初の予定よりもはるかに長くWunderlistを単体で運用できるようにしてきました」と記しています。
さらに、Microsoftの最新ToDoアプリであるTo Doでは、リストのグループ化機能やステップ、添付ファイル、タスクの共有・割り当てなど、Wunderlistユーザーにとってお気に入りの機能を積極的に導入してきたという実績もあります。それに加え、To DoはOutlook、Microsoft Planner、Cortana、Android端末上のMicrosoft Launcherなど、さまざまなMicrosoftアプリとの統合も図られています。
Wunderlistの開発チームは「新しい始まり」と題したムービーを公開し、Wunderlistとしてのサービスは終了するものの、WunderlistユーザーがTo Doへと移行しやすくなるようにさまざまな取り組みを行ってきたことを振り返っています。
なお、Wunderlistの生みの親であるChristian Reber氏は、サービスが終了してしまうことを残念がっており、自身のTwitterアカウント上でMicrosoftに向けて「Wunderlistを買い戻すことはできないか?」と提案していました。しかし、TechCrunchは「Reber氏は現在、自身が共同設立した新しいコンテンツコラボレーションスタートアップのPitchに取り組んでいるため、再びWunderlistに参加するというのは現実的ではない」と記しています。
2019-12-09 19:16:12