もはやFacebookは制御不能なのでは...? と疑わざるを得ない情報のリークがまたしても。
Facebookのポリシーチームの元契約社員であるライアン(仮名)が、利用停止されていたマーケティング会社「Ads Inc.」のアカウントを復帰させ、賄賂を受け取ったことを認めています。
アカウント停止された企業の広告を密かに掲載
Ads Inc.は「著名人愛用」と偽る製品の無料テスター広告を表示し、これにより消費者を月間定期購入契約をさせたことでアカウントが停止されていました。同社はまた、ユーザーに広告スペースのページを「貸し出す」ことを促したり、ほかのマーケティング企業に貸し出したりしたとして規約違反が疑われています。Facebookは、Ads Inc.への法的措置を模索していることを米Buzzfeedに明かしています。
Buzzfeedが入手したメッセージによると、ライアンはAds Inc.のCEOであるAsher Burkeと契約を締結。Asher Burkeは5,000ドルの契約料および3,000ドルの月額利用料金を支払うことに同意。その代わりとして、ライアンはAds Inc.のアカウントを有効にし、アクシデントを装って数週間の間、密かに同社の広告を再度掲載することに同意しました。
Buzzfeedが以前、Ads Inc.が2016年から広告スペースに5000万ドル以上の費用をかけていたと報じていたことを考えると、ライアンが受け取った金額は少なすぎると思えますが、ライアン自身がこれらのことを書面で残していたことは、愚かですよね。
"故意のミス"を起こす人物は複数人いた模様
Facebook広報担当者は、当事者(おそらくライアンだと考えられる人物)は解雇されたこと、また申し立ての調査を続けるなかでさらに必要な措置を講じる予定だと話しています。ただ、ライアン本人はポリシーチームからリスクチームに移ったと述べていたり、Ads Inc.のCEOであるAsher Burkeはライアンがいまだポリシーチームに在籍していると述べていたり、ちぐはぐな情報が入り混じった状態...。
さらに気になるのが、Ads Inc.の元従業員によればライアンのように協力的に"ミス"をしてくれる人物はほかにも数人いたとのこと。Facebookはその会社規模から、こうしたミスが取り締まれずにいるのかもしれません。
Buzzfeedの報道によれば、Ads Inc.は、Facebookの監視をダミーのブログに誘導し、通りがかりのユーザーにはクレジットカードの罠にリダイレクトするような、高度なスキームを実装していたようです。
連邦取引委員会はすでに、著名人愛用のフェイクニュースを用いて筋肉用サプリメントを販売しているマーケティング企業を複数捕えています。ただ、彼らがFacebookの広告ポリシーを全面的に見直すかといえば、そこまで踏み出すことはないでしょう。
一方、複数の州検事や連邦取引委員会や司法省は、Facebookに反トラスト調査を行なっています。司法省は、オンラインプラットフォームがどのように「競争を減らし、イノベーションを抑制し、消費者に害を与えたか」について調べるために、独占禁止法の調査も始めています。
2019-12-13 03:40:11