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火星の地震「年間300回超」最大はM3.7 NASA探査機インサイト

火星探査機インサイトのドーム型の観測機には地震計などのセンサーが設置されている(NASA / JPL-Caltech)

米航空宇宙局(NASA)の火星探査チームは、火星探査機「InSight(インサイト)」が昨年11月に到着して以来、1年間で322回の地震活動をとらえたことを明らかにした。

そのうち、最も規模が大きな2つの地震は、探査機着陸地点から1600キロほど離れた「ケルベルス地溝帯」と呼ばれる断層が震源である可能性が高いという。

M4に近い地震を2回観測

ドーム内にはフランスの研究機関が開発した高精度の地震計がある(Cnes)

2018年5月に打ち上げられた「インサイト」は、昨年11月27日に火星の赤道付近に到着して以来、将来の有人探査計画に備えて、惑星の内部構造の探査を続けている。

今月9日から12日にかけて、サンフランシスコで開催された米地球物理学連合の秋季学会でNASAジェット推進研究所が発表した最新報告によると、「インサイト」は、過去1年間で322回の地震(=火震)を観測。

地球で起こる地震に比べると、規模が非常に小さく、地震波の乱れもほんのわずかなものだが、今年5月と7月には、マグニチュード(M)3.7と3.4の比較的大きな揺れが2回発生している。(動画は火星の地震波の音)

ケルベロス断層帯(ESA / DLR / FU Berlin、CC BY-SA 3.0 IGO)

これまでの分析の結果、この2つの地震は探査機が着陸した場所から、東へ1600キロほど離れた巨大な地割れが何本も走っている「ケルベルス地溝帯」を震源としている可能性が高いという。

ケルベルス断層帯は火山の噴火口が存在するケルベロス平原にあり、西にはエリシウム火山の巨大カルデラを有するエリシウム平原がある。エリシウム平原が形成されたときに、地殻を引き離してできあがったのがケルベロス断層帯だと言われていて、亀裂や地すべりがあった痕跡が見つかっている。

震源がわかりにくい低周波地震

インサイトは火星の地殻内に広がる地震波を観測するミッションを担う(NASA / JPL-Caltech / ETH Zurich / Van Driel)

地球で起こる地震には通常、周期が短い高周波地震と、周期が長い低周波地震がある。高周波地震は波形がハッキリしていて、地殻の破壊によって引き起こされるもので、震源を特定するのが比較的容易だ。一方、低周波地震は波形が不明瞭なので震源がわかりにくく、地球の場合は、地下深部のマントル活動と関係している可能性がある。

研究グループによると、火星で5月と7月に起きた2件の大きな地震は、どちらも低周波タイプで、断層面に沿って蓄積された力を解放するために地震が発生した可能性が指摘されている。

地球で起こる地震は、地球表面を覆う地殻が、プレートと呼ばれるいくつかの岩盤に分かれて、それぞれが移動することで引き起こされる(プレート・テクトニクス)ことが知られている。

しかし、火星にはプレートが存在しないと考えられているため、代わりに何が地震を引き起こしているのかを突き止めるのがインサイトのミッションだ。その役割の一端を担うのが、モグラと呼ばれている穴掘り機なのだが、これまでにもお知らせしてきたように、トラブル続きで、数センチ掘るたびに穴が埋もれる状態が続いている。


2019-12-21 17:47:39



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